ナユミマ☆四国遍路の旅

1回目【第55~52番逆打ち】、2回目【第44~51番】 3回目に徳島【第1番~】区切り打ち開始☆

徳島6日目① 前泊入り~別格①番 大山寺へ

 

 前回は3月、徳島5日目に打ち止めをしましたが、

 その翌月も、お遍路に来ることができました!

 

 ……が、それは、私事に変化があってのことでして。

 「これを機に心身を整えてきます」と、言って、広島を出て、

 徳島駅に着いたのは、深夜22時前でした。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190426110831j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426110649j:plain

 外観は翌朝撮影しました
  

 ホテル越久(えちひさ) 徳島市富田浜1-22 徳島駅から徒歩15分

 朝食付き 禁煙シングル 浴衣・タオル・TVあり 4500円

 

 12~15時がフロント不在と…要注意なところがあるのですが、

 23時までチェックインできた為、

 高速バスで夜22時前到着の私にはうってつけでした。

 もうちょっと駅に近い宿がよかったのですが、

 この日は日曜日の夜にも関わらず各ホテル満室で、

 安価の宿は深夜帯のチェックインが出来ないんですよね。

 が、で、

 人工だけどラジウム泉のお風呂があるのと、朝食付きが決め手となり、

 こちらに予約しました。

 

f:id:nayumimahenro:20190426111019j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426111050j:plain

 左 ラジウム人工温泉 画像は男性浴場みたいで女性用はもっと狭かった(>_<)!

            風呂の受付は22時までだったので急いで入りにゆきました 三3

 右 湯とお茶がホテルからのご接待(笑) その他は自分の持ち込み

 

f:id:nayumimahenro:20190426112122j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426112059j:plain

 左    職場で頂いた大阪土産や友達にもらったゴルゴ展土産を昇華(笑)

 右 翌朝撮影の窓の外 ホテルは川沿いリバーサイド♪の宿でした

 

f:id:nayumimahenro:20190426112602j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426112539j:plain

 朝 ビュッフェスタイル 高級ホテルと比べるとアレに見えるかもですがじゅうぶんな品数かと…

f:id:nayumimahenro:20190426112621j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426113033j:plain

左 徳島名物フィッシュカツもあるし… 

右 好きなものを好きなだけ取れるのがいいですよね。そうすると茶色いものだらけになる私の嗜好(笑)。

 

 チェックアウト後も荷物を預かって頂き、昼過ぎに取りに戻ります。

 (12~15時の壁があるので要注意!)

 駅から15分もあるので、コインロッカーに預けた方がいっそ楽な気もしますが、

 この日の予定と時間調整を鑑みて、預かってもらうことにしました。

 

 こちらの宿は、本当にいい意味でスタッフの方がアットホームで好印象でした。^^

 施設の古さや駅からの遠さは否めないのですが、それらをカバーできてる感が。

 人間の印象は、その時その人それぞれなので、

 好感持てたからオススメします! とは言えないけれど、 

 (「好印象を持ちました」と書いたものに対してクレームを頂くことが私は多いので(;_;)) 

 駅前は宿がいっぱいあるので、参考の足しにでもなればいいなと思います。

 

f:id:nayumimahenro:20190426114523j:plain

 駅前 橋(川)を越えない圏内が近くていいのでしょうけど

 

f:id:nayumimahenro:20190426114452j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426114556j:plain

 左 「いってら~!」…とは、言ってない(笑)

  右 桜の時季に、桜…この時は営業されてなかったけど

 

 

 あらためまして、

 2019年4月8日(月)…晴

 

 今日は、

 別格霊場①番 大山寺(たいさんじ)へ、

 徳島駅前からバスに乗って向かいます 三3

 

 私のルール上、『別格』は車でも何でも使って行っていいので、

 行けるところ……最寄りのバス停迄はバスで行くことに。

 

f:id:nayumimahenro:20190426115912j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426115820j:plain

 左 我が地元・広島へのバスと同じバス停なんかい\`ω´…と

 右 8:30 徳島駅発 鍛冶屋原線バス乗車

 

f:id:nayumimahenro:20190426120440j:plain
f:id:nayumimahenro:20190426120506j:plain

 徳島駅近くの徳島中央公園 城跡公園です

 3月に来た時は『蜂須賀桜』が咲いてて、4月にも桜…桜尽くしな公園だ^^

 

 路線バスの旅… ぶらり途中下車はしませんが。

 一時間に一本路線でそんなことをしたら、お遍路どころではなくなります。(笑)

 一時間近く乗っている、バス旅も終わり…

 

f:id:nayumimahenro:20190426120530j:plain

 9:32 神宅(かんやけ)バス停

 

 ここからは、歩き旅です。

 

 f:id:nayumimahenro:20190429101123j:plain ※ 平成31年4月1日改正現在

 徳島駅方面 時刻表… 14時か遅くても15時のバスには乗って帰りたい

 

 ひとりで気ままなペースで歩けるとは言え、バスの時間には拘束されます。

 

  f:id:nayumimahenro:20190429101657j:plain セブン上板町神宅店

 一時間もバスに乗っていたのでまずはお手洗いに それから水などもここで補給 

 

 神宅バス停から別格霊場①番大山寺まで、ふつうに歩くのであれば、

 簡単に借りられるお手洗いはここが最後かもしれません。

 私はお手洗いが近い(オテアライリスト)なので、ふつうにまっすぐ歩かず、

 そう簡単でもないお手洗いを借りに寄りますが…それはまた後の話。

 

f:id:nayumimahenro:20190429101718j:plain

  9:48 神宅小学校そばの遍路休憩所

 

 先月、後ろ髪をひかれながらも、大山寺行きをあきらめた場所です。

 前に行ったという人が、女性一人で歩く様な道ではないとおっしゃってて。

 この後、この先にある老舗食堂の方に、車道を行けば歩ける!と、言われまして、

 じゃあ次は車道を歩いていこう、と、思ったんですよね。

 それで今回は……というわけです。^^

 

 

f:id:nayumimahenro:20190429102749j:plain

 

 画像には写ってませんが、小学校に満開の桜が植わってます。

 今年(2019年)は3月末に桜が開花して、

 4月上旬…とは言え、都合よく桜の花と重なるとは考えてなかったのですが、

 徳島では、まだ桜の花が残っていました。

 4月最初に、天気はいいけど花冷えという日が続いたので、花がもったみたいです。

 

f:id:nayumimahenro:20190429102704j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429102826j:plain

 左 「ありがとう、桜」 右 幼稚園と小学校のあいだ

 

 幼稚園と小学校の間の道を……このまま山へ向かって歩き出しました。

 前にグルグルマップ検索したところ、それで行けると思った記憶があって…

 結論から書けば、どこか途中で曲がらないといけませんでした。

 

f:id:nayumimahenro:20190429104530j:plain

f:id:nayumimahenro:20190429104613j:plain

 ここがその曲がるべき(最終)ポイントだった

f:id:nayumimahenro:20190429104640j:plain

 

 道はつながっていて、何処かでちゃんと出られるだろうと思い、

 方角だけは合っている道を進んでいましたが、

 やがて、畑の中の竹藪でゆきどまりになってしまったのでした。(笑)

 あーあ…ですが、民家が点在する様な場所、何とかなるでしょうと迂回します。

 

f:id:nayumimahenro:20190429105015j:plain

 軌道修正正しい遍路道に出てきました

 

 困ったことと言えば……民家の飼い犬に激・吠えられた(る)こと。

 普段、低身長の女が動物に警戒されることってそうはないんですが、

 菅笠を被っているせいもあると思われます。

 町中のコンビニで、子犬(!)に吠えまくられたこともあるし…(笑)

 あとはまぁ、やっぱりこの辺りは田舎なんでしょうね。

 

f:id:nayumimahenro:20190429212316j:plain

 10:11 徳島自動車道 

 

 そんな、飼い犬がガチ吠えする様な田舎とは言え、(失礼)

 大阪など大都市への高速バス乗り場が目と鼻の先…ドアtoドアじゃないですか。

 いいなぁ、うらやましい…(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190429213154j:plain   

 大阪などへ行きたいわけじゃないですが、ここから道を逸れて…

f:id:nayumimahenro:20190429213228j:plain

 ウェルカムゲートへ。

 

f:id:nayumimahenro:20190429213255j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429213346j:plain

 上板SA上り ようこそ!

 

 大山寺へいっきに登るには、お手洗いがもつかどうか自信がなくて…

 調べていたら、ここの存在を知りました。お昼御飯も調達できるしね、ウッフフ…

 

f:id:nayumimahenro:20190429213756j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429213819j:plain

 

 が、先程の7でおにぎりを買ってしまいました。

 機会があれば、お食事してみたいです。そんな機会があるかわかりませんが、

 生きていれば何があるかわからないので、まぁ楽しみにしておきます。^^

 

 

f:id:nayumimahenro:20190429214352j:plain

 10:24 またここ ここから歩き再開

 

 これだけ寄り道をしているので、時間は何の参考にもなりませんね。

 自分もお手洗いによく行く人間ですが、こうも寄られてしまったとしたら、

 さすがにこの人は大丈夫なんだろうかと考えるレベルですね…

 だから、ひとりで気ままに歩くというのは大切なことなんですよ 三3

 

 

f:id:nayumimahenro:20190429215035j:plain

 別格とは言えさすがは①番 看板や表示が華々し 

 

 ここを歩いている時は、まだ知らない話だったのですが、

 歩き遍路で【へんろ道】の表示を30分間、見なかったら、まず道を間違っている、

 のだそうです。

 が、歩きで30分も間違えてしまったら、相当、進んでしまっていると思います。

 それはいくら歩くのが遅い私でも、かなり。

 10分歩いて、表示を見ないとしたら…ぐらいでもいいかと。

 私は5分でも見ないと、不安になりますけどね。

 さっき、道を間違えたり、寄り道していた人間が言うなってかんじでしょうが、

 あれはへんろ道を無視している自覚があるからいいのであって…

 へんろ道だと思って歩いている時に、5分間でも表示を見ないと心配になります。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190429220040j:plain

f:id:nayumimahenro:20190429215204j:plain

 とってもきれいだった混合花 (^○^)

 

 しばらく山へ向かっていくと…いよいよ民家もなくなり、

 

f:id:nayumimahenro:20190429220123j:plain

f:id:nayumimahenro:20190429220209j:plain

 

 車道を歩けば(女性ひとりでも)歩ける! と、言われて来てるけど、

 この先の車道はグネグネと迂回して遠回りの様な気がしてならない…

 少しぐらいならいいよね、と、右の歩き遍路道へと入ります。ました。

 (だから、この先の車道がどうなってたかは、謎)

 

f:id:nayumimahenro:20190429220242j:plain

 

f:id:nayumimahenro:20190429220310j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429220348j:plain

 

 左をこのまま進むのがアンパイ…に見えて仕方ありませんが、遍路表示は右…

 

f:id:nayumimahenro:20190429220930j:plain

 

 この幟を信じていくしかありません。

 でも、この幟があるのとないのでは、ここは大違いですね。信じられる何かがあるかどうか。

 

f:id:nayumimahenro:20190429221139j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429221208j:plain

 

 山桜が散る山道、きれいでした。 励まされる様です。

 

f:id:nayumimahenro:20190429221332j:plain

 

 車道に出ました。

 別格霊場へは車でもOKというのがマイルールですが、

 この道幅だったり、崩落している箇所があるなど、車ならいいと言えるものでもなく。

 さすが別格霊場への道。行き難くてしょうがないですね。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190429221712j:plain
f:id:nayumimahenro:20190429221749j:plain

 左を行けば歩き遍路道 右は車道

 今度は車道を行きます!

 

f:id:nayumimahenro:20190429221841j:plain

 大山寺まで3.5キロ 安全運転で!

 3.5キロ…車道での話でしょ? 歩きで山道を登るのでは、いまから何分かかるのか…
 

 

  ②へ続くことにします 三3

徳島5日目② 徳島駅~第13番~打ち止め

 

 2019年3月10日(日)…正午ごろ小雨、また雨

 

 朝、ひとりで山峠を越えてきた私ですが、

 この日の正午頃には、徳島駅にいました。

 

徳島駅前 

 

 朝にいた山とは全然、別世界だ…

 朝は鞍馬寺にいた牛若丸が、京都駅に来た、みたいな気分になりました。(本当)

 

画像はイメージです

 

 なんで牛若丸(源義経)なんだろう…?

 

 ここ徳島は、義経が来たことのある縁のある地だったんですね。

 (現・小松島市に、一ノ谷合戦で敗れた平家を追討する為に上陸したりした)

 この時は知らなかったのです。なのに、牛若丸を思い出していた私……なんで?(笑)

 

 さて、今日は16時25分の高速バスで広島へ帰るのですが、

 あと、4時間……どうしよう。

 雨なので、ネットカフェにでも行こうかなと考えたのですが、

 徳島駅周辺にネカフェはないんですね。

 

 で、これだけ時間もあれば、

 本当は行く予定だった 第13番 大日寺(だいにちじ)に、

 バスで往復すれば行って来れるんじゃね??…と、

 バスの時刻と路線を確認しに行きました。

 

12:50にバスがある!

 

 帰りの時間も確認したところ……これは往復できる!

 早速、大荷物をコインロッカーに預けて(空いてるかな??)…

 


一瞬どきっとしますね(笑)

 

 昼過ぎともなると、主要駅のコインロッカーは空きがなく、

 途方に暮れることも珍しくないですが……この時は空いていました。^^

 春休みとか、お遍路シーズンはどうかな??

 約30リットルのバックパックですが、500円で入れることが出来ました。よかった!

 

 バスの時間迄、お昼を食べる時間もある!

 

 徳島だし、雨の日だし、徳島ラーメンが食べたいな。

 けど、有名店へ往復している程の時間はないので、地下食堂街へGO!

 

f:id:nayumimahenro:20190403140415j:plain
f:id:nayumimahenro:20190403140232j:plain

 

f:id:nayumimahenro:20190403140846j:plain

 12:05 徳島ラーメン 780円+税

 

 本場では初めてですが、徳島ラーメン自体は食べたことがあります。

 もともと、私はすき焼きが大好きなので、美味しくないわけがない!

 白飯をつけなければならない程、辛いのか心配しましたが、大丈夫でした。

 後で思えば、白飯が要る程、辛いのではなく、

 汁に白飯を入れたら最後まで食べれてウマイ、だったのですね。(笑)

 老舗や有名店の味と、どう違うのかわかりませんが、

 ここのは洗練された味なのではないかなと思いました。

 

 

 12:50 徳島駅から『一宮(いちのみや)』ゆきバスに乗車。

 

 第13番 大日寺(だいにちじ)は、一宮神社という神社と隣接しているのですが、

 ゆえに(?)『一宮札所(いちのみやふだしょ)』というバス停があり、

 ここが終点、そして下車です。※ 『一宮』『一宮西』など似た停留所も多いので注意

 

 『一宮札所』バス停に降り立った私…

 道路の向かいには、お遍路さんが……

 

 お遍路さん 「あっ」

 私 「あれっ…?!」

 

 なんと、それって東京女子さん でした!!

 

 朝、なべいわ荘でほぼ同時に出発しましたが、

 それって東京女子さんは、神山町ルートを歩いて来たのです。

 もう第13番は打ち終わって、宿にも荷物を置き、散策中だそうでした。

 

 私は、山越えルートで、バスに乗り、別格②番を打ち、電車で徳島駅へ出て、徳島ラーメンを食べて、

 いまここです。

 

 こうも違う道のりを経てきたのに、ここでバッタリ会う~~?? 凄まじい偶然でした。

  

 それって東京女子さんは、このブログを作成、アップ時も、

 まだ、お四国を巡礼中の筈です。

 比較的、晴れの日が続いておりますが、3月末日~4月は花冷えがひどく、

 花粉症的にもキビシイ筈なので、どうかお気をつけになって、

 無事、結願されることをお祈り致しております。

 そして、また、何処かで…??(笑)

 

 

f:id:nayumimahenro:20190403143729j:plain

 13:35 立ち話の後で山門

 

 正午ごろ小雨になったけど、また、結構な大雨に。

 

 あらためまして、第13番 大日寺(だいにちじ)。

 

 f:id:nayumimahenro:20190403144108j:plain 本堂

 

 ご本尊 十一面観世音菩薩

 「おん まか きゃろにきゃ そわか」

 

 珍しく(?)、ご本尊がライトアップ……じゃない、照明が点けられていました。

 ありがたく、御姿を見させて頂いたのですが……

 その後、この時に居合わせた団体さんの為に点灯されたものとわかりました。

 後から遅れて来た為、見るタイミングを逃した方々がおられ……

 「ずっと点けておいてくれればいいのに(笑)」 と、言っておられ、察しました。

 関係ない個人の歩き遍路の私が見てしまいました、なんか、すみません。。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190403144357j:plain

 願文 『臨終の際、如来に会える』

 

 ここでは、こういう願文を書いた写経を納めました。

 ……死ぬのは全っ然、怖くない! と言う方もおられますが、

 私は残念ながら、死が怖いです。本能だからしょうがないと思います。

 が、

 厳密には、死ぬほど痛い、苦しい思いをして、死ぬのが怖い、です。

 理想は、「ああ、自分はこういう最期だったんだ…」というかんじで、

 すーっっと抜けていくことです。

 なので、死ぬ際に、如来にまみえることができたなら、安心できると思うのです。

 脳が死に瀕して、夢まぼろしを見せてるんだろうなぁ…とか、

 考えるかもしれませんけど。(私って…)

 

 ともかく、写経を書いて持ってきていたので、

 今回、第13番に来れなかったら、持ち帰るところでした。

 それだと私の性格上、プレッシャーになったと思うので、

 こんな(バスで往復する)来方にはなりましたが、来れてよかったです。

 

 思い返せば、1日目の雨の中……第3番 金泉寺にて、

 「雨降って、地固まる、かも…」と、尼僧の如き女性に言われました。

 雨が降って、バタバタ、ざわざわ、わぁわぁするのだけど、

 最後には、腹が決まって、決着する……

 そんな私の道程を、予言されていたのかもしれません。

 こうして第13番 大日寺まで来れた、いまとなっては、そんな風に思えたのでした。

  

 

 f:id:nayumimahenro:20190403150425j:plain 大師堂 

  

 束の間の、無人の時に急いで三3 撮ったものです。

 

 こちらのお寺は聞きしに勝る、

 狭い境内に面する車道は交通量があるし、この日は団体さんがひっきりなしで、

 とても忙しない場所でした。

 そして、なんというか、現代日本とは思えないぐらい……

 ひと昔も前の、信仰心篤い何処か外国にいるみたいでした。

 この日この時の個人の印象ですけど。

 

 そんな、第13番 大日寺の、道路を挟んだ向かいに……

 

f:id:nayumimahenro:20190403150646j:plain
f:id:nayumimahenro:20190403151407j:plain

 一宮神社

 

 1日目のいちばん最初、大麻比古神社にごあいさつ&参拝させて頂きました。

 最終日は、一宮神社でごあいさつをして帰る……

 そんなエンディングを予定していたのです。

  

 当然、この後、一宮神社に向かいました。

 

 お遍路の格好で、鳥居をくぐるのは……奇妙な緊張感があります。ました。

 無事、今回のお遍路が終わります、ありがとうございました、的な、

 ごあいさつをさせて頂きました。

 

 その後、おみくじの自動販売機が設置されているのに気づきました。

 あるところにはあるのでしょうが、私は初めて目の前に遭遇しました。

 

 f:id:nayumimahenro:20190403151706j:plain しかも10円は安い!

 

 安いから、ではなく、

 一宮神社の神様は、私に何を言ってくださるかが気になり、買ってみることに。

 自動販売機でおみくじを引くのは、初めての体験です。

 

f:id:nayumimahenro:20190403152033j:plain
f:id:nayumimahenro:20190403151901j:plain

 

 ぽっ、と、はき出す様におみくじが出ました。(笑)

 

 わかり易く言えば、中吉。なかなか、嬉しいことが書いてあります。

 が、そんなにいいことばかりも書いてなくて…

 この後、この記事を作成している今日迄に、ある事柄が起こりました。

 いま思えば、このことをおっしゃっていたのかと…

 

 野に山に 春の阿波雪(淡雪) 消えゆきし 

 今朝はほのかに 霞たなびく

 

 季節は春、今朝は確かに霞たなびく中、山を越えてきました。

 ぽっと出の自動おみくじなのに、当たっててスゴーーー!(笑)

 

 

 参拝後……再び、大日寺の境内へ。

 雨を避けられる場所でバス迄の時間を過ごそうと思い、

 本坊の建物脇にあった長椅子に向かおうとした私は……

 

 青い人Yさん 「あぁ!(みたいなリアクション)」

 私 「あーっ?!(笑)」

 

 なんと、青い人Yさんと、バッタリ遭遇しました。

 

 朝、なべいわ荘から出る時に会えなかったので、

 もう会うことはないと思っていたのに……会う人には、つくづく会うね。(笑)

 青い人Yさんとも、また、いつか何処かで??

 

 それから徳島駅に戻って、定刻発の高速バスで、広島に帰還しました。

 

 【2019年3月10日(日)】 雨

 徳島の気温 最高13.3℃平均10.9℃ 

 歩いた距離 計測不能

 7:10 出発~ 9:18 阿川からバス乗車 ~ 09:57 別格②番 童学寺 

 11:12 石井駅からJR 徳島駅 徳島ラーメンのランチ

 12:50 徳島駅からバス ~ 13:25 一宮札所前下車

 14:45 一宮札所前からバス ~ 15:30くらい 徳島駅

 16:25 広島への高速バス乗車

  

 【おまけ 今回のお土産】

 

f:id:nayumimahenro:20190403160621j:plain

 

 徳島名物 フッシュカツ

 …カレー味の魚のすり身ですね。間違いのない味!^0^

 鳴門金時のいもきんつば

 …餅粉が入っていたのと独特の弾力が意外でした。

 

 荷物が大きかったので、今回は、これだけ入れるので精一杯。(笑)

 

徳島5日目① 山越えルートにて へんろころがされ

 

 第12番 焼山寺を打った後、なべいわ荘さんに一泊しております。

 

 夕食後……入浴はすでに済ませ、TVのない部屋で、

 明日、歩くルートを思案しておりました。

 

f:id:nayumimahenro:20190401223105j:plain

 

 檜の(多分)匂いがする、立派な梁の下で寝転んでいますが……

 実はとても寒くて、まったく落ち着けません。

 この宿は、気心の知れた人と一緒だったらよかったのだと思いますが……(^_^;)

 

 

f:id:nayumimahenro:20190401222613j:plain

 

 宿から、次の第13番 大日寺までは、大きく2つのルートがあります。 

 

 この時、同宿の皆さんは、舗装路の『神山ルート』を行くそうでした。

 明日は雨予報だし、山越えより1時間多く歩くことになるけど、舗装路がいいと。

 

 私は、『山越えルート』です。

 山道を歩くのは最初の15~30分だけで、峠を越えてしまえば、あとは舗装路だからです。

 山を越えた集落(植村旅館さんがあるところ)まで、約2時間だそうでした。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190401223009j:plain

 

 地図をよくよく見ていると、山を越えたところにバス停がありました。

 何時に何処ゆきがあるのか……スマホで検索してみると、

 9:18 徳島駅ゆき のバスがあるではないですか!

 

 7時に宿を出たとしても、2時間後……間に合う筈です。

 7時より早い時間は山道が暗いと思うので、自重することにしました。

 (ミニ懐中電灯は持っていましたけど)

 

 大幅なルート変更をすることに決めました。

 何をどうするのかは、ここに書き連ねても伝わらないと思うので、

 実際に行った内容をご覧くださいませ。

  

 明けて、

 2019年3月10日(日)…雨

 

 日曜の雨は夕方からになりますよう、お願いしておりましたが、

 お大師様はお遍路に、そんな甘いことは叶えないのでありました。

 

f:id:nayumimahenro:20190401225224j:plain

 6:35 朝食

 

 f:id:nayumimahenro:20190401233045j:plain ティッシュはBOXで持参

 

 私は今日、打ち止めで、広島に帰るので、

 それって東京女子さんに、ティッシュを差し上げました。

 花粉症で困っていたそうで、私も花粉症対策で持ってきたのですが荷物に入らず、

 宿に置いてくつもりだったので、丁度よかったです。

 

 それって東京女子さんも、神山ルートで向かうので、

 これが最後で、もうお会いすることもないだろうな…と、お互い思って、

 玄関先でお別れしたのでした。

 

 青い人Yさんは、この時、姿がありませんでした。

 朝食の時に見たのが最後だったか…と、思いました。

 

 せめて、朝2時間の山越えの間だけでも降らないでほしい…

 そう思って、早めに出発するのですが……宿を出た時から降雨でした。

 

f:id:nayumimahenro:20190401225325j:plain

 7:10 なべいわ荘出発

 

 歩き始めてから雨具を装着するのは容易ではない為、玄関先で足止めし、

 フル雨装備を整えてから、出発…

 

入口 雨の日ver.

 

 なべいわ荘を出て左へ、

 この入口しか知らなかったので、昨日きた道を戻るかんじでINしましたが、

 宿の前の舗装路からもINできたっぽいです。たぶん。

 

 すでに結構な雨量なので、ここからはスマホで撮影することに。

 

  

「よかった、地面は濡れてない」

 

 雨の日に登山することはないので(雨が降ったら中止してきたから)、

 雨の山歩きは初めてでした。

 木々が雨を遮ってくれるのだろう、と、この時は思ったのですが、

 当然、足元はどんどん濡れてゆきます。

 

 一度、舗装路に出て…また、山の中へ。

 

 この山道は岩が多くて崩落していたり、倒木などもあるので、

 昨日のへんろころがしより、こっちのが道が険しい印象でした。

 

 

ツルッツルのへんろ道

 

 気をつけてはいましたが…

 思いっきり足元が滑って、びたんっと前のめりに転倒してしまいました。

 

 昨日のへんろころがしでは転ばなかったのに! 

 今日はへんろころがされだよ! と、心の中で苦笑いしました。

 

 だけど、両手を突いたけど、捻ったり挫いたりせずに済んでよかった。

 転ぶ時に手をつく運動神経がまだあって、よかった。(笑)

 (最近の子と老人はとっさの時に手が出せないそうだから)

 

 こんな雨の山中……薄日などない筈なのに、

 足元に、菅笠の影が映っているのが見えました。

 雨の山中を歩くのは初めてで、私は不勉強だから知らないだけで、

 単に何とかかんとか現象なのかもしれないけど、

 『お大師様が見守ってくださってる…? 私はいま、ひとりじゃないのかも…』

 

 お大師様は、都合よく願いは叶えてくれない。

 けど、

 その人に越えられない試練は与えない。(多分)

 と、

 この時、思ったのでした。

 

 

舗装路だーー!!

この崖下へ 命の水の一本が落下

 

 フル荷物なので、バックパックがパンパンで、

 左右のサイドポケットに入れていた水のペットボトルが押し出され、

 一本が崖下に落ちてしまいました。

 手をのばせば届くかもですが…自分の身が滑り落ちる可能性もある…

 惜しかったけど、厄落としだと思って、あきらめることにしました。

 中身がまだある飲み物が落ちてる時って、こういうことかとわかりました。

 

 

玉ケ峠

 

 ここへ出てしまえば、もう舗装路だし、WCはあるし…

 文字通り、峠は越えたかんじです。

 

  

 

 このルートのWC事情を… ※2019年3月現在

 

f:id:nayumimahenro:20190401222652j:plain

 

霧のたちこむ 森の奥深く

 

 

 人間、苦しい登りの最中より、何とか越え切った時の方が、

 あれは何だったんだろう、私はどうすればよかったんだろう的な、

 内省に陥るものらしいです。

 そうか? 私は、登ってる時から、弱音を吐くタイプの人間なので、

 そんなにがんばる人の気持ちはよくわからないと思っていたのですが…

 

 こんな自分は、いつも、達成しない、できない人間なんじゃないかと…

 

 この舗装路を下れば、バスに乗って、

 できれば行けたら行く的だった、別格霊場のお寺へ行くのです。

 他の皆は当たり前に、次の八十八ヶ所札所(13番)を目指しているのに…

 

 『いや、私も、このまま13番まで、歩いて行けちゃうんじゃない?

  どのみち、もしバスに乗れなかったら、そうするしかないし…』

 

 自分は、がんばればできる人間なのか、

 すぐに逃げ道を探しちゃう人間か、

 その、せめぎ合いになって、自分を責めるのでした。

 

 

谷の集落

 

 皆が社長になれるわけじゃない。けど、私は平社員以下だ。

 歩き遍路をする様な人は、それまで凄くがんばって働いてきた人種で、

 仕事できちんとやってきた様に、お遍路も完遂するのだろう。

 それに比べて、私は、隙をついては区切り打ちをしている様な人間だ、と。

 

 その通りだし、それしかできない人間も世の中にはいる。

 皆が皆、社長になれるわけじゃない。(二度目)

 

 けど、何もしなかったわけじゃないし、これからもできないわけじゃない。

 自分の区切り打ちが、他から半端に見え、唾棄されたとしても、

 自分が、自分で歩いてきた道を吐き捨てることはないし、しない。

 私には、苦しかった道を越えてきた実績もあるし、

 たくさんの素敵な場面、いろんな風景を見てきた自負もある。

 いろんな景色を、私は見てきた。

 

 

雲海と梅

 

  …とまぁ、そんなことを思ったりしながら、

 フル荷物で雨の中をひとり、山越えしたのでした。

 

 自分がだいたい何処を歩いているのか、わからないので、

 時計を見てもピンときません。余裕があるのか、時間がおしているのか…?

 正直なことを言いますと、

 昨日のへんろころがしで平均6時間のところ、

 自分は5時間30分だったのだから、

 大体2時間なら、自分は2時間弱で歩けるのでは…?

 と、考えていたんです。

 

 まぁ~…甘かったですね! 私はやはり歩くのが遅いのでした。

 

 下のバス通りの道路が見え始め、バス停近くの橋が遠目に見えた頃、

 あと数分でバスの時刻、という事態でした。なんということ!

 さすがに小走りになります。

 バスに追い越されることもあるかも…

 (田舎ではバスが時刻より早く行くことがあるから)

 その時はどんな手を使ってでも停めてやる!! と思いつつ、

 できればバス停からフツーに乗りたいので、急ぎます 三3

 

 

阿川バス停

 ※ 2019年3月当時

 

 バス停に着いたのは、何とか3分前でした。

 計算が合わないので、アナザーディメンション…時空のひずみを、

 通過した可能性があります。(ホントに)

 

 因みに土日祝は、このバスで最終です。

 僻地は土日祝に歩かない方がいいと、つくづく思いました。

 交通機関が極端になくなることもですが、郵便局とかも機能してなくて、

 周囲に人がいないから、本当に困るんですよね。 

 

 

大事な場所なので2度出します

 

 次回の歩き遍路は、ここからスタートです!

 便数は少ないけどバスがあるので、また戻ってこれるんですよね。

 そこまで算段しないと、区切り打ちはつながらないので。(笑)

 

 ここからバスに乗って…


有誠園(ゆうせいえん)前にて下車

入口はかろうじて表示あり

 

 別格霊場②番、童学寺(どうがくじ)の前を通る路線でした。

 

 ※ 徳島バス神山線

 ※ 第13番大日寺方面には行きませんが途中迄は行けます

 ※ 詳しくは徳島バスのサイトでご確認ください^^

 

 私は、四国八十八ヶ所は歩き遍路をしていますが、

 別格霊場は、歩きだと限定していないマイルールなので、

 バスを使ってもOKなんです。

 昨日や今日、決めたのではなくて……別格は難所にあったりするので、

 少なくとも自分は歩いて踏破できないと判断したんですよね。

 

 他人にできても、自分にできないことはしない。

 他人ができなくても、自分はする、できる。

 …人生は、その判断の連続ですわ。(笑)

 

 

f:id:nayumimahenro:20190402163902j:plain

 9:55 童学寺 うわさ通りのかわいい山門(^u^)

 

 別格霊場②番 童学寺(どうがくじ)。

 

 1泊目の宿、森本屋さんでご一緒した二巡目の女性が、

 翌日、歩いてゆかれて到着時、絶賛されていました。

 その日は薄日が差して天気も良く、のどかな理想郷の様に感じられたみたいで。

  

 私も参拝後、ショートメールで、

 『雨の為、予定を変更して今日、私も参拝しました』と、お伝えしました。^^

 

 因みに私は、昨年の11月、

 愛媛県松山市別格⑨番 文殊院に立ち寄ってますので、

 ここは2つ目に訪れる、別格霊場となります。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190402163944j:plain

 本堂

 ご本尊 薬師如来

 「おんころころ せんだり まとうぎ そわか」 

 

 

別格の納め札

 

 四国八十八ヶ所にはそれ専用の、

 別格二十霊場にはそれ専用の、納め札があります。

 

 八十八ヶ所と合わせて来る人は、併用されている方が多いとかで、

 納札箱の中は、四国八十八ヶ所の納め札が殆どだったww

 という話を見聞きしていたのですが、

 この日、私が見たぶんには、

 ちゃんと、別格二十霊場用の納め札が殆どでした。

 

 この中に、先述の二巡目女性の札も入っているんだろうなぁ…と、

 思いながら、私も納札させて頂きました。

 

 

 f:id:nayumimahenro:20190403113511j:plain 大師堂 

 

 雨の中、予定を変更しながらも、山を越えて無事に来れたことに感謝。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190403113640j:plain

 

 そう、こちらは近年に、本堂が火災に遭ってらっしゃるんですよね。

 本堂裏の建物で漏電、本堂に燃え移り、幸い、仏像は避難。

 煙に巻かれた仏像もいくつかはあったそうです。

 

 それは知っていたのですが、知らないと気づかないだろうというぐらい、

 何処が焼失したのか、ぱっと見、わかりませんでした。 

 

f:id:nayumimahenro:20190403113719j:plain

 藤棚が目に入りました

  

 藤の花が咲いて、天気のいい日には、藤源郷みたいになるんだろうなぁ、と、

 思いました。

 後で、本堂跡地に気づいたのですが…

 雨の中、わざわざ撮るものでもないと、自粛しました。

 

 この後、売店へ…

 

f:id:nayumimahenro:20190403114236j:plain
f:id:nayumimahenro:20190403114302j:plain

 別格霊場の巡拝記念品 念珠の玉(画像は女玉)

 

 別格二十霊場で販売されている、念珠の玉を購入しに。

 

 前に別格⑨番を通った時は、ウォークイベント参加中だったし、

 二十霊場を周ることなどないだろうと、購入しなかったんですよね。

 でも、20コ全部は集まらないにしても、行ったところのは求めておこうと、

 今回から購入することにしました。

 

 全部、集まって、念珠にできたら一生もの、死んだら棺に入れてもらおう。

 私は納経帳も持ってないし、白衣に朱印を押してもらったり、

 掛け軸にするやつもないので、

 これが唯一、集めるものになりそうです。^^

 

 

 童学寺から最寄りの駅…二つあるのですが、どちらも同じくらい、

 徒歩30分くらいと聞いていました。※個人差あり

 電車が1時間に2本ペースなので、

 乗りたい時刻のに乗ろうとした私が歩いた時は、25分弱くらいでした。

 時間を気にせずだったら、やっぱり30分くらいかなぁ。

 

私は米米を思い出す派

 

 JR徳島線 石井駅から電車に乗り、徳島駅へ。

 

 ②へつづきます 三3 

徳島4日目② 第12番 焼山寺~なべいわ荘

 

 2019年3月9日(土)…晴れ

 

  第12番 焼山寺(しょうざんじ)への山道を、いま登り中です。

  

f:id:nayumimahenro:20190330160824j:plain

 10:58  

 浄蓮庵(じょうれんあん) 左右内の一本杉 標高745地点です。

 

 稀にみる一株の杉の巨木。

 お大師様が木の根元で仮眠していたところ、

 夢に阿弥陀如来が出てきたので尊像を刻み、お堂を建てた。

 その際、お手植えした杉なんじゃないかという伝説がある。

 by 徳島県神山町教育委員会

 

 お手植えかどうかはわかりませんが、すごく清々しかったです。

 

 ここで、お昼のおむすびを食べてもよかったけど…

 まだ、山『登り』があるので、気持悪くなったら困るので、

 ぐっとがまんをして進みました。

 青い人Yさんは、ここで昼休憩をするみたいでした。

 

f:id:nayumimahenro:20190330160927j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330161153j:plain

  お大師様から向かって左に(ないと言われていたけど)WC発見!

  以前は建物併設の便所があった様ですが……残骸化されてました、無念…

  

 ここは整備すれば、いい休憩所になりそうなのに……

 もし私が、遍路道整備に巨額を投じる権利を得たら、

 このルート上に、屋根がある休憩所とバイオWCを設置すると思いましたね。

 思うだけなら無料です。(笑)

 

 この一本杉がある標高745から、集落のある標高450まで、

 またいっきに下ります。

 

 山を、ずっと登るなら登るでいいのですが、

 登り、下り、登り……を繰り返すルートは、

 正直しんどい……

 そんな風に言われている、

 焼山寺へんろころがし、らしいです。

 

  

f:id:nayumimahenro:20190331120912j:plain

f:id:nayumimahenro:20190331120957j:plain

 

f:id:nayumimahenro:20190331121030j:plain

 集落が見えてきました

 

 ここまで下りだったせいか、青い人Yさんが追いついてきました。

 Yさんは、登りが苦手なのか遅めだけど、

 他は私より早く歩けるみたいです。

 結果、抜きつ抜かれつになり、ほぼ同じペースになる様でした。

 

f:id:nayumimahenro:20190331122109j:plain

 歩き遍路は左 車遍路は右の地点

 

 ここで、歩き遍路道と車道を間違う人がいるのだとか……

 日本人でも間違うのだから、青い人Yさんは……と思い、これを撮りながら、

 それとなーく待って、私が左に入るのを見てもらったところで歩き出しました。

 私も初めて通るので、くわしいわけでも何でもないのにね。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190331123056j:plain

 ここも左へ 右に行くと行きどまり 

 

 注意深く見れば、そう書いてあるんですが……

 漢字圏の人はまだわかるかもしれないけど、

 欧米の人は、日本語表記だけの道標のところでも、

 よく判断できてるなぁと思いました。

 老婆心まんまんの私は、ここでも青い人Yさんを待って…

 

 

f:id:nayumimahenro:20190331123605j:plain

 

 ここの花を撮るから、お先にどうぞ…というテイで、

 青い人Yさんに追い越してもらいました。

 

f:id:nayumimahenro:20190331123731j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331125853j:plain

 

 左 梅? 桃…桜??  右 青い人が先に行った遍路道

 

 ここからまた、標高400から700へいっきに登るのです。

 

 登りが得意ではないっぽい青い人Yさんは、

 後ろに人がいたらプレッシャーというか、

 私が邪魔だろうと思ったのですが、

 結局、追いついて、追い越してしまうことに……

 

 その際、カタコト英語とスコシ日本語とジェスチャーで、

 お互い名乗ったり、

 今日の宿が同じだとかの会話をしたのでした。

 

 

 f:id:nayumimahenro:20190331130049j:plain 12:40 焼山寺駐車場付近

 

 焼山寺の圏内に入った様ですが……

 山門を見るまでは安心できません。

 着いたー?! と、ぬかよろこびしたくありませんからね。(笑)

 事実、この駐車場付近から山門迄、結構、距離はありました。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190331130157j:plain

 12:50 焼山寺山門

 

 7:20に出発したとして、12:50着…

 私がかかった時間は、5時間30分でした。

 

 健脚5時間、平均6時間、女性7時間…という目安があるそうで、

 私の試算では13:30頃到達だったので、

 40分も早く着けたことに驚き。

 精神的にしんどかった為、がんばって早く歩いたわけでもないのに、

 なんかよくわかりませんでしたが……

 

 

f:id:nayumimahenro:20190331131203j:plain

 ここのお大師様は厳しめ(お顔)

 

 第12番 焼山寺(しょうざんじ)です。

 

 しかし、納経に進む余裕はなく、まずはお手洗い、

 そして、先に昼飯としました。

 私の信仰心、こんなものです 三3

 

 f:id:nayumimahenro:20190331153434j:plain 13:04 まずは昼食

  

f:id:nayumimahenro:20190331153524j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331153647j:plain

 左 おにぎり あたたまりますか? 右 中はこんぶと梅でした

 

 日なたの石の上に置いたら、

 おにぎりが温まるかと思ったんですが、

 焼け石に水状態でした。(ぜんぜん温かくならない(笑))

 

 休憩時は靴を脱ぐ様にしております。

 お行儀悪くて申し訳ないですが、

 足指のコンディションを保つ為です。

 

 因みにこの時は、

 賛否両論・五本指靴下に、ふつうの靴下重ね履きでした。

 足指のトラブルなし。

 朝、馬油を塗っていたのが功を奏した気もします。

 

f:id:nayumimahenro:20190331153943j:plain

 ここでお昼を食べました 複数のバックパックが…いつの間に(笑)

 

 邪魔にならない場所で昼食を。

 これは後で撮ったのですが、

 昼食中は誰もいなかったのに、戻ってきたら、

 歩き遍路の本部みたいになっていました。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190331153910j:plain

 食堂あり 昼食はここでも調達できる! 田舎うどん…食べたかった~

 

 先出のお大師様の杉のある浄蓮庵で、おむすびを食べて、

 ここでうどんを食べた……という方もいらっしゃいました。

 いいなぁ、それ。

 味はどうでしたか?と、尋ねましたところ……

 別にふつうのうどんだったそうです。(笑)

 

 

f:id:nayumimahenro:20190331155314j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331155240j:plain

 13:33 焼山寺本堂

 

 本堂 ご本尊 虚空蔵菩薩

 

 ご真言が…

 「のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか」

 

 これを細い毛筆でしたためられており、

 読めないし、発音できないし、大苦戦でした。

 写経を納める場合でも、ご真言だけは唱えることにしているので。

 『自分供養』という大事な願いがあるので、何とか読もうと必死。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190331160106j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331160135j:plain

 大師堂

 

 

f:id:nayumimahenro:20190331160228j:plain

 

 お寺の敷地内に、神社がありました。

 何処の神社も由緒書きがあるものですが、どういうわけかここはなくて、

 こんな古いし立派な神社にないのは変だなと思って、

 帰宅後に調べたところ、

 十二社神社 創立年代不明、

 記録が火事で焼けたという記録があるみたいです。

 

f:id:nayumimahenro:20190331160325j:plain

 どこ見てるのー

 

f:id:nayumimahenro:20190331160521j:plain

 ホームで電車待ち とか?
 

 こんな狛様たちは珍しい、かわいいと思って、撮影^^

 霊感があればなぁ……

 何の神様がいらっしゃるか、わかるのに……

  

 

f:id:nayumimahenro:20190331161651j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331161713j:plain

 三面大黒天 小槌がイイ 

 

 実は、こちらは焼山寺の見どころの三面大黒天、

 中央:大黒天 右:毘沙門天 左:弁財天 

 というありがたい像があり、

 日本三体のひとつ(他の二体は焼失)だったそうです。

 

 が、私は、

 『なんか雰囲気ある♪ あの小槌がイイ^^』ぐらいしか考えておらず、

 まぁ、私の信仰心こんなもの……でしょうね。

 

 14時には焼山寺を出ようと決めてたので、出ます 三3

 

 ここは車でガーッと来られるお寺で、

 歩きの人が少ないせいか、

 何処からどう降りたらいいのかわからず、

 納経所へ引き返して尋ねました。

 

 青い人Yさんはわかったかなぁ……と、

 後ろをふり返り見ると、

 つかず離れずの場所をついて歩いて来ていたので、ほっ。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190331161748j:plain
f:id:nayumimahenro:20190331161837j:plain

  この道下りる 右 青い人Yさんは下りがとても速いw

 

 焼山寺の真下、ここは『THE☆歩き遍路の山道』の片鱗があります。

 ここ、覚えておいてください。後で出ます。試験には出ません、多分。

 

 

 f:id:nayumimahenro:20190331163826j:plain 14:34 うめぼし

 

 そう、うめぼし……じゃない、ここは杖杉庵(じょうしんあん)です。

 

 遍路の元祖、衛門三郎・終焉の地…にして、

 お大師様にようやく出逢えた地だそうです。

 衛門三郎にいい印象がなく、この話も懐疑的に思っていたのですが……

 

f:id:nayumimahenro:20190401121609j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401121950j:plain

 お大師様を追って…21回目の逆打ちにしてようやく会えた衛門三郎 

 

 人として「よかったね」と、思ってしまいました。

 不覚にも、まさかの涙が出そうに……

 

 本当に21周もしたのか(回数は文献によって諸説あり?)、

 最期にそんな都合よく会えたものかは微妙ですが、

 追いかけまくったのは本当なのだろうから、それで叶ったのなら……

 本人がそう認識できたのなら、

 「よかったね」だと、思えたからです。。

 

f:id:nayumimahenro:20190401121733j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401122148j:plain

 左 衛門三郎の、この顔…! 右 それに対するお大師様の平然とした表情(笑)

 

 いや、お大師様はこれでいいんだと思います。(・ω・)λ キリッ

 

f:id:nayumimahenro:20190401122743j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401122600j:plain

 左 これは新しく見るタイプ 右 四国遍路元祖衛門三郎の碑

  

 ところで、うめぼし…と、あったのは。。

 

f:id:nayumimahenro:20190401124121j:plain

 

 この下の斜面(谷?)が梅だらけでした。どおりで…^^

 

 以降、第12番 焼山寺からの道を、下り中です。

  

 車道をまたいだり、山の中の遍路道を下ったりしているうちに、

 鄙びた温泉町風の谷間の集落に到達しました。

 

f:id:nayumimahenro:20190401124814j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401124907j:plain

 左 『お茶接待処』 不在の時はセルフでお願いします(原文まま)

 右 こんなかわいい茶器でお接待くださるの?!

 

 え~っ、いいの?

 

 お接待所に自ら入って行くのはみっともない! と、

 おっしゃる方もいらっしゃいますが、

 私はそうは思わないので、ありがたく入ったりしますね。

 ここは骨董…古道具屋さんかなぁ…? あいにくご不在でした。

 

f:id:nayumimahenro:20190401125433j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401125612j:plain

 

 しかし、3.8万円の値札のついた火鉢に置かれたやかんの中は、カラっ。

 

f:id:nayumimahenro:20190401125255j:plain

 

 心と目の休憩をさせて頂いたので、エアお茶代(笑)と納め札を置いてきました。

 

f:id:nayumimahenro:20190401125910j:plain

 おへんろ駅 それはWC

 

 こんな山中に、いくつも集落などないだろうに、ふと不安になり、

 なべいわ荘さんはこのまだ先か、バスの運転士さんに尋ねました。

 うっかり通過していないかと思ったんですよね。

 

 私は大丈夫でしたが……

 うっかり通過する人は、実際にいた様です。これはまた、後の話。。

 

f:id:nayumimahenro:20190401130321j:plain

 

 ここはお遍路業界(?)で有名だった、

 すだち館さんがあったみたいなのですが……

 この年のはじめに廃業されていました。

 

 ※ 2021年春確認 すだち庵というゲストハウスが出来ているそうです

 

 最新情報が載ったサイトで知りましたが、

 他にも、泊まる予定で電話をかけようとしていた宿が、

 先月、閉館していたりと……

 直前情報は見ておくべきですね。

 

blog.iyohenro.jp

 

 

f:id:nayumimahenro:20190401130651j:plain

 

 なべいわ荘さん手前にある、山越えルートの入口。

 ここを見落として通過し、

 何㌔も先から引き返してきた方がおられた様です。

 (私も遭遇し、お見かけしたのですが……)

 

f:id:nayumimahenro:20190401131009j:plain

 

 私は明日、ここから入って山越えします。

 が、この後……他の方は殆ど、

 舗装路である神山町ルートを通るのだとわかり、驚きました。

 えーっ、歩き遍路は、

 こっちの山越えルートが一般的じゃないの~~?!

 

f:id:nayumimahenro:20190401131741j:plain

 15:30 

 

 なべいわ荘 ※ 2020年廃業されたそうです

 名西郡神山町下分字鍋岩65ー2

 

 この宿を目前に……というか、川を挟んだ宿の真ん前で、

 ワゴンカーに呼び止められました。

 TV局のロケハンの人でした。

 芸能人に歩き遍路させる企画があり、

 雰囲気のいい道を探しているそう……

 

 先出の、焼山寺の真下、

 『THE☆歩き遍路の山道』の片鱗があると書いた場所、

 あそこが手っ取り早いとお伝えしたのですが……

 わからなかったかもなぁ。

 (お互いに土地勘がなかった為)

 

 そういうのをネットで探している方には、

 ひとまず、オススメします。

 いちばん手っ取り早いのは、自分で歩いて見ることでしょうけど。(笑)

 

 そんなこんなで数分遅れで、宿に到着~

 

 昨夕、旅館吉野さんから送った荷物も、

 無事、届いていました^^

 で、当然だとは思いますが、念の為に宿の人に尋ねました。

 

 私 「ここから、荷物を送ることもできますよね?^^」

 宿の人 「ここからは出せません」

 

 ファッ…?!

 ここでボーゼンとなりつつも部屋に入ると……

 

 

f:id:nayumimahenro:20190401131949j:plain

 

 浴衣・タオルあり・テレビなし 一泊二食7000円

 

 私が通されたのは一階の、女子WCが近くのお部屋で、

 お手洗いが近いのがバレたのかベスト位置だな~と思ったのですが、

 まさかのTVがなく、私だけが一階のお部屋でした。

 

 しかし、二階はTVがある模様……

 そのかわり壁が薄いのだとか。(同宿者の弁)

 

 f:id:nayumimahenro:20190401132101j:plain 窓の外はモクレン

 

 あえて部屋にTVを置かない、秘境の宿…

 

 ひと晩ぐらい、自然の音の中で過ごす体験もいい…

 などという文言に賛同してきましたが、

 いや、私はTVがないと快適に過ごせない!…ことが判明しました。

 

 お遍路は明日の天気を見たり、

 今日世間で起こった情報を知りたいので。

 スマホでも何とか見れるけど、フリーwifiじゃないし。(泣)

 

 そして、辺境過ぎて(失礼ですが…そういう理由で)、

 荷物を送れないことが衝撃でした。

 その為、明日は全荷物を抱えての山越えになるのです…!!

 

 退屈で、寒いお部屋で、

 1グラムでも軽くなる荷物の入れ方を調整したりして、

 なかなか落ち着かない時間を過ごすことになるのでした。。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190401134838j:plain

 18時過ぎ 夕食

f:id:nayumimahenro:20190401134925j:plain
f:id:nayumimahenro:20190401134904j:plain

 

 左 観光地でよく食べる川魚……温かければ、なおよかったのに(笑)

 右 そば米汁というらしい。つぶつぶの米が入ってて、私、これ好きでした!^v^

  (徳島名物らしく、徳島駅のお土産街でフリーズドライのそば米汁が販売されていたので買いました^^)

 

 食堂には、青い人Yさんもいました。 それって東京女子さんも。

 他、男性3人。

 後から、遅く到着したオランダ人女性。

 (聞けば、私が歩いた2日分を、今日1日で歩かれてました。凄っ!)

 

 私は明日で区切り打ち、広島に帰るけど、

 皆さんは当然というか、

 このまま結願(けちがん)までゆくのだそうです。

 装備も本格的だし、心構えが違うというのは当然でしょうか……

 その中で私は、『なんとなく歩き遍路』みたいなかんじです。

 

f:id:nayumimahenro:20190401134944j:plain

 雰囲気はいいのに激寒だった食堂 ストーブはあるけど点火しない仕様…

 

  

 【2019年3月9日(土)】 晴れ

 徳島の気温 最高16.6℃平均9.5℃ 

 …これは街中の気温で、山中はもっと寒かったです!

 歩いた距離 山中につき計測不能

 7:10 出発~ 7:20 十一番 藤井寺登山口~12:50 十二番 焼山寺 

 14:34 杖杉庵  15:30 なべいわ荘

   

 明日につづきます。。

 

徳島4日目① へんろころがし~焼山寺アタック

 

 2019年3月9日(土)…天気予報は晴れ時々曇り。

 予想最高気温がやや高めなのが心配でしたが、山登りをする日には、願ってもない天候でした。

 

 そう、今日は第12番 焼山寺(しょうざんじ)へ。

 

 お遍路を始めた者がいちばん最初に心折られ、物理的にも転がされるということから、

 『へんろころがし』と言われ、焼山寺アタックとも称されるらしい、

 第12番への山登りを致します。

 

 まずは旅館吉野さんにて6時より朝食。。

 

f:id:nayumimahenro:20190330092106j:plain

 6:16 朝食前

 

 5:20には起きていたのですが……私は朝の支度に最低でも30分かかります。

 で、遍路中で登山前なので、足指を整えたり、ストレッチしたりしていました。

 時間に合わせて部屋を出たつもりでしたが、他のお遍路さんはすでに朝食場所にいて、

 私は遅い着席になってしまいました。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330092508j:plain

 6:25 朝食後……今朝はこれでせいいっぱい 

 

 この後、朝食がもっと入らなくなってゆき、同席された人に、

 「ぜんぜん食べてない…」と、ささやかれることに。

 やがて、足が速い人ほど、ほぼ全部しっかり食べている現象……に、気づきます。

 

 朝、早く起きてこれず、しっかり食べれない人はだらしがない……。

 

 それが、他人から見た私の印象なのでしょうが、

 私には私の(遅いという)ペースがあるのだから、しょうがない。

 単に早くするだけなら、足指に何も処置せず、

 準備運動もしなければできるだろうけど、

 そうしたら私がつらいだけなので、私は自分のペースを守る。

 

 朝から愚痴っぽくて申し訳ありませぬが、伏線というか、

 私のお遍路には記述しておかなければならぬことなので書かせておいてくださいませ。(笑)

 

f:id:nayumimahenro:20190330093635j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330093614j:plain

 左 お昼用のおにぎり(300円)を受け取り

 右 今朝は荷物が少ないので、おにぎりが潰れずに入れられる!

 

 不要な荷物は、昨夕、山を越えた向こうの宿へ送り出したので、リュックの中は余裕です!

 その配送費やお弁当代込みの宿泊費を支払って、いざ出発!

 ……

 って、「ん…?」

 

 玄関先で、荷物の違和感に気づきました。

 背負うとなんか…異様に重いんですよね。

 

 

普段 入れ子にしている

 

 ↑画像の、小さい黒リュックに、不要な荷物を入れて送ったのです。

 おかげで軽くなって喜んでいました。

 それなのに、背負った途端……

 

 私 『あれ? なんか重い…!?』

 

 肩に掛ける位置が悪いか左右のバランスがズレているのか、

 お弁当のおむすびがよほど重いのか(笑)、

 いろいろ調整してみるのですが……

 すればするほど、荷物の重さが体に伝わってきます。

 

 私 『おかしい……これでは山は越えられない…!』

 

 いま背負っている荷物は、絶対、必要なものだけですから、

 これらを持たずに山を登ることはできません。

 どうして、より、どうしたら持てるかを考え巡らせました。

 

 そこで、気がついたのは……

 

重心が直下に

 

 リュックをどけた分、重心が真下にズドンと落ちてしまった様なのです。

 個人の体感ではあるのですが……しかし、ヘンです。

 荷物の最底部には衣類を入れ、底上げしているのです。

 

 私 「荷物って軽いものを下にすれば軽くなりますよね??」

 宿の人 「そう、聞きますね」

 

 おかしい、何故だ……

 

 私 『もっと、底上げすればいいんじゃ??』

 

 そこで思いついたのが、宿へ送っていた荷物に入れていた、新聞紙を丸めたもの

 

 今回のお遍路でかぶっている菅笠、実は通販で買ったものでした。

 送られてきた際、笠が壊れない様に丸めた新聞紙を入れてくださってたんですよね。

 

 

通販 この箱に入ってた

 

  宿に、登山靴と杖を送る際、杖が折れるのを心配して、

 丸めた新聞紙を、そのまま使いまわして入れてたんですよ!

 

 新聞紙なら宿にもありましたが、(そう言って頂けた)

 部屋にまだ置いてあったので、急いで取りに戻りました 三3

 

 

丸めた新聞紙で底上げ

 
 結論から書きますと、
 
 私 「うそみたいに軽くなった!!」
 
 入ってる荷物は同じなのに、
 厳密には新聞紙3コぶん重くなっているのに、
 ウッソみたいに軽くなったのです!
 
 ……この間、5分程度。
 今回のお遍路でいちばんのピンチを越えた出来事でしたが、
 その間、たった5分でした。(笑)
 
 しかし、山を越えたところで、また、ある事態が発覚するのですが……
 
 
 何とか『遅くても7:10』には宿を出て、
 昨日のうちに行っておいた、第11番 藤井寺へ。
 
 
f:id:nayumimahenro:20190330094902j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330094939j:plain

 左 ここまでのコンディションをみて、膝サポーターを巻くことに

 右 欧米人に道案内をしていた青い背中の人…てっきり日本人と思ったら台湾の人でした。この後、ほぼ一緒に登山します。


 駐車場(山門より手前)にあるWCが、山に入る前の最後のお手洗いです。
 
 もはや寺というより、登山口という感覚に、私はなっています。(笑)
 
 
f:id:nayumimahenro:20190330095940j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330095913j:plain
 左 藤井寺はホントに藤が由来だった(昨日は気づかず)
  7:20 登山口
 

 f:id:nayumimahenro:20190330095845j:plain「お大師様、いってきます…!」

 
 おだいしさま~♪ くじけませんよ、女の子です……あの替え歌を心の中で歌います。
  
 
 登り始めにも、撮影したくなる光景がありましたが……
 歩くペースを掴む為にスルーしました。
 
 やがて、車道に出ました。
 すると、向こう側の宅地から、朝の散歩らしい、おばさまと出逢いました。
 おばさまはたくさんのお遍路さんと話し慣れているらしく、
 「数年前にも、ここであなたに会ったと、言われることがある」
 と、笑いながら、おっしゃっていました。^^
 
 
f:id:nayumimahenro:20190330140209j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330135749j:plain
 7:43 端山休憩所(というらしい)標高225地点 へんろ地図にあるHは『標高』なのだと二巡目の方から教わりました^^
 

f:id:nayumimahenro:20190330135810j:plain

 

 この眺めを見ながら、おばさまが説明をしてくださります。

 

 おばさま 「せんすいきょうを通って来たなら…」

 私 『仙水峡?……(この辺にあったっけかな??)』

 

 当初、そういう地名かと思ったんですが、

 潜水橋(せんすいきょう)のことだと気づきました。

 沈下橋(ちんかきょう)と、認識していたんですよね。

 

 どちらも同じ意味らしいですが、

 地元の方が「潜水橋」と呼んでるなら、「潜水橋」ですね。

 

 ※ 追記 徳島では『潜水橋』、他では『沈下橋』と呼称するらしいです

 

 そう、それで、その潜水橋が見えてるみたいです。

 第一番札所から歩いてきた辺りも……

 あそこら辺をずーっと歩いて来たんだ。これからもっと先を行き、山を越えるのね……

 そう思って、しみじみと眺めました。

 

 おばさまとは、ここでお別れしました。おばさま、どうか、いつまでもお元気で!

 

 そうして、本格的に山の中へ……

 登っていると、登山口手前にいた、青い男性に追いつかれました。

 

 あの時、欧米人に地理を説明していたので、

 てっきり日本人で、もしかしたら、この辺に詳しい人かと思ったので、声をかけたら……あっ。

 

 青い人 「エー……ワタシ、ニホンジンジャアリマセン」

 私 「そうみたいですね…」

 

 それでも、軽装で、本格的なお遍路装備だったので、

 海外から就労に来ていて、休日にお遍路をしている人かと思い、

 私 「ワーク?(仕事で来日中?)」 

 と、尋ねたところ、

 ウォーク(歩き?)と伝わったっぽく、まぁ、いいやと思いました。

 私の英語力はこんなものです。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330143147j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330144001j:plain

 8:32 長戸庵 標高440

 

 長戸庵(ちょうどあん)です。

 しかし、お寺というより、第一休憩所みたいな感覚で、私はいます。

 

 ここは女性用のWCのみあります。

 しかも小便用で(もっと身も蓋もない書き方をされていました(笑))、

 ティッシュを捨てるの禁止。

  『紙に見放されたものは 自ら運をつかめ』という貼紙もあり。

 なるほど…ティッシュは持ち帰りました。

 もともと山歩きの時はそうしていますし。

  

 

 f:id:nayumimahenro:20190330143804j:plain 標高…じゃなく身長155cmです

 Q 膝サポーターはスパッツの下に履くものでは?…

 A そうするとズレた時に直しヅラい為、あえて上から装着中

 

 ここで、旅館吉野で一緒だった、

「よく東京か千葉かわからないと言われる地名」から来た女性と、邂逅。

 『それって東京女子』さんと、仮名をつけさせて頂きます。(すみません)

 その方に撮ってもらいました。

 彼女は歩くペースが速く、この後、私が追いつくことはありませんでした。

 

 登山口からの青い人にも、「写真、撮りましょうか?」と声をかけて、撮影。

 この人は台湾から来たYさんという男性で、今日、泊まる宿も一緒でした。

 この方も申し訳ないけど、

 『青い人Yさん』と、仮名をつけさせて頂きます。(ホントすみません)

 

 何故なら、このお二人は、仮名をつけてまで記述しておかねばならないほど……

 後々まで登場されるのでした。(笑)

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330151704j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330151801j:plain

 8:48 屋根付き展望所 本当に遮るものがない眺望!

 

 今日はいいけど、雨の日は、屋根がある場所は本当に重宝です!

 

f:id:nayumimahenro:20190330151431j:plain

 真ん中に川島潜水橋あたりが見える

 

 川島城という城が目印になって、わかりました。

 昨日、土手を私は歩いたので、そのお城は見ていないんですが、

 今日、ここで補完されました。(笑)

 

 f:id:nayumimahenro:20190330152134j:plain 遍路道らしい道

 

 ずっと、こんな道が続くわけではないのですが……

 『焼山寺へのへんろころがし遍路道』として、よくこういう景色が紹介されるので、

 こういう山道なんだと思ってしまうわけです。でした。

 

 それから、ふつうの山道、いきなり車道みたいな道、と、歩く中、

 異様なものに遭遇しました。それは……

 

f:id:nayumimahenro:20190330152312j:plain

 9:34 バリィさんの分岐

 

 f:id:nayumimahenro:20190330152552j:plain 「バリィさん!!」

 
 愛媛県今治のバリィさんが……何故、徳島の山中に??

 

f:id:nayumimahenro:20190330152702j:plain

 しかも、なんか刺さってる……瀕死?? 

 

 ツンと触ってみますと……「硬っ!!」 めっちゃカッチカチでした。

 私の家には、頂きもののバリィさんぬいぐるみがあるので、

 この尋常ではない硬さがわかります。ました。

 この日歩いたお遍路で、私がいちばん喰いついた人だと自分では思います。^^;

 

f:id:nayumimahenro:20190330163422j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330163704j:plain

 9:50 柳水庵 標高500

 

 柳水庵(りゅうすいあん)…私には第2休憩所。(笑)

 ここは見た目がコレですが、ちゃんとお手洗いもあります。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330163811j:plain

 プチプチは便利な敷物^^ 濡れた地面に荷物を下ろす時も使えます。 山歩きの人に教わりました。

 

 さっさと行く人は行きますが、逸る気持ちを抑えて、自分は20分休憩すると決めて、休みます。

 靴も靴下も脱いで、足を投げ出し足首まわすなどして休んでいたら……

 小屋にもたれて倒れている様に見えたらしく、覗きこまれてしまいました。

 あ、いや、すみません、この通り休憩中です。。

 

 この後、一旦、車道に出る道を下りて、

 また標高500から745に向けて、いっきに山を登ります。

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330154122j:plain
f:id:nayumimahenro:20190330154209j:plain

 左 清々しい山道ですが…

 右 寝てる場合じゃない 正直しんどい最中(びっしょり汗)

 

 山歩きって……日頃の運動不足がたたってしんどいとか、

 何かしら苦しい思いはしますが、非日常の中にいる為、結局、レジャーとして楽しめるものなのに…

 ここでは、現実の世界で生きている時と同じくらい、キツかったです。

 日常で、やりたくない仕事をしたり人間関係に苦しめられてる時よりマシ、という感覚がなくて、

 それと同じくらい、キツイ感覚のこんな山歩きは……初めての体感でした。

 

 『何故? ここがやっぱり修行道だから…?』

 

 お遍路以外の、日帰りハイクの人やトレイルラン練習中の人もいます。

 彼らに悲壮な気配などありません。ここが気軽に歩ける山の部類なのだとわかります。

 

 『ここを通ったお遍路さんの苦しみに、同調しているのかも…』

 

 と、ちらっと思いました。

 

 昔はもっと、逃げ道や抜け道がなかった時代だった筈です。

 その時代の人には、レジャー感覚などなかった筈……

 どこまで行けども、苦境にある人間は、苦境にいることを強いられる世界……そんな国だった筈。

 

 そういう昔の人間の苦心が凝縮され、独特の凛とした空気があるとしたら……

 

 

f:id:nayumimahenro:20190330160753j:plain

 10:58 お大師様への階段

 

 浄蓮庵(じょうれんあん) 左右内の一本杉 標高745地点です。

 

 ②につづきます!

 

nayumimahenro.hatenablog.com